静岡のひんやり夏グルメ2026|ところてん・冷製麺・茶スイーツで涼を味わう

抹茶かき氷(静岡茶を使ったひんやり夏スイーツのイメージ) その他

うだるような盛夏の静岡。気温が35度を超える日も珍しくなくなった今、地元の人も観光客も求めるのは「ひんやり、さっぱり、それでいて静岡らしい」夏グルメです。本記事では、かき氷だけにとどまらない静岡の「ひんやり夏グルメ」を横断的にご紹介します。天草の名産地・伊豆が誇るところてん、夏限定の冷たい麺、世界一濃いと評される静岡茶の冷菓、老舗甘味処のあんみつやわらび餅まで。涼を味わいながら静岡の食文化に触れる、暑い季節だけの贅沢をまとめました。

ところてん(静岡県内でも親しまれる夏の涼味)
冷たい麺と茶スイーツで涼を味わう(イメージ)
【時点に関する注記】
本記事は2026年6月時点の公開情報をもとに作成しています。営業時間・定休日・メニュー内容・価格・夏季限定提供期間は変更される場合があります。お出かけの前には各店舗・施設の公式サイトや公式SNSで最新情報をご確認ください。本記事は毎年の盛夏シーズンに向けて内容を更新しています。

伊豆のところてん|天草の名産地が育む夏の定番

静岡の夏グルメを語るうえで外せないのがところてんです。意外に知られていませんが、ところてんの原料となる海藻「天草(てんぐさ)」は、伊豆半島が日本でも有数の名産地。透き通った一杯には、伊豆の海と職人の手仕事が凝縮されています。

東伊豆と西伊豆で味わいが違う

伊豆のところてんの面白さは、採れる海域によって食感が変わること。太平洋に面した東伊豆では「オオブサ」が多く採れ、太くしっかりとしたコシのある仕上がりになります。一方西伊豆は「マクサ」が中心で、やわらかく粘りのある口当たり。同じ伊豆のところてんでも、産地によって個性が分かれるのです。手摘みの最高級天草を使う店では、磯の香りとコシの強さが段違いで、市販品とは別物の味わいが楽しめます。

西伊豆・土肥の老舗「盛田屋」

盛田屋は、昭和38年(1963年)より西伊豆・土肥の八木沢海岸の天草を原料にところてん作りを続ける老舗です。八木沢産のてんぐさをほぼ100%使用したところてんは、「蝶結びができるほど」と称されるしっかりした歯ごたえと、ほんのり香る磯の香りが特徴。50年以上変わらぬ製法を守り続けています。三杯酢はもちろん、黒蜜をかけて関西風スイーツとして味わうのもおすすめです。

稲取の海女が手摘みする「伊豆河童」

伊豆稲取に本店を構える伊豆河童(いずかっぱ)は、海女が手摘みした最高級の天草を中心に使用するところてん専門店。柿田川の名水で仕込むこだわりで、上品な甘味と磯の香り、驚くほどのコシの強さを実現しています。突き立てのところてんは、ツルッとした喉ごしと弾力が格別。盛夏に伊豆を訪れたなら、ぜひ現地で味わいたい一杯です。

ところてんの歴史と健康効果

伊豆とところてんの関わりは古く、奈良時代の文献にも天草を使った食品の記録が残るといわれます。江戸時代には伊豆の天草が江戸へと運ばれ、夏の庶民の味として広まりました。伊豆が「日本一の天草産地」と呼ばれる所以は、黒潮と親潮がぶつかる豊かな海と、岩礁が多くテングサの生育に適した地形にあります。ところてんはほぼ水分と食物繊維でできており、低カロリーで満腹感が得られるヘルシーフード。暑さで重いものが食べづらい盛夏に、つるりとのどを通る一杯は理にかなった夏の知恵といえます。三杯酢でさっぱりと、あるいは黒蜜・きな粉で甘味として。同じ一皿が食事にもおやつにもなる懐の深さも魅力です。

静岡の冷たい麺・冷やしグルメ|夏限定の涼味

静岡県は、夏限定の冷たい麺文化が豊かな土地でもあります。チェーン店では味わえない、その店オリジナルの一杯を求めて行列ができることも。

浜松・静岡市の夏限定「冷やし中華」

静岡県内では、夏季限定で趣向を凝らした冷やし中華を提供する店が数多くあります。特に浜松市は、夏の足音が聞こえる頃になると「ここでしか食べられない冷やし中華」を求める常連でにぎわう店も。錦糸卵やハム、きゅうりといった定番具材に加え、地元の海の幸や旬の野菜をふんだんに盛り込んだ豪華な一皿は、暑さで食欲が落ちた体にもするりと入っていきます。

富士市のご当地グルメ「富士つけナポリタン」

富士市発祥の富士つけナポリタンは、ナポリタンをつけ麺スタイルで味わうユニークなご当地グルメ。店によっては夏になると冷製パスタ風にアレンジして提供するところもあり、トマトの酸味とさっぱりした口当たりが暑い季節にぴったりです。温かいバージョンとはまた違った爽やかさを楽しめます。

藤枝の「朝ラーメン」は冷たい一杯も

静岡の麺文化として全国的にも知られるのが藤枝朝ラーメン。藤枝では古くから、温かいラーメンと冷たいラーメンをセットで食べるのが定番のスタイルです。朝から冷温両方をすするのが地元流。夏の朝、ひんやりした一杯で目を覚ますのは、藤枝ならではの涼の取り方と言えるでしょう。

夏に食べたい静岡の冷たい麺いろいろ

静岡には、冷やし中華や冷製パスタ以外にも夏に映える麺文化が根づいています。富士宮やきそばを冷やしアレンジで提供する店、地元産わさびを薬味に効かせたざるそば、駿河湾の桜えびをトッピングした冷たいうどんなど、土地の食材と冷たい麺の組み合わせは無限大。汗をかいた体に、酸味の効いたタレや清涼感のある薬味がしみわたります。海沿いのドライブの途中、山あいの蕎麦処で、静岡ならではの冷たい一杯を探してみるのも夏の楽しみ方です。提供期間や内容は店ごとに異なるため、訪問前に確認しておくと安心です。

静岡茶の冷菓・スイーツ|お茶どころならではの濃厚な涼

お茶の生産量日本一を誇る静岡。その上質な抹茶・煎茶を惜しみなく使った冷たいお茶スイーツは、まさに静岡でしか味わえない夏の贅沢です。

「世界一濃い」抹茶ジェラート|ななや

静岡の茶スイーツを語るなら、まずななや。1907年(明治40年)創業の老舗製茶問屋「丸七製茶」が手がける日本茶専門店で、看板商品は濃さを7段階から選べる抹茶ジェラートです。最も濃い「No.7(プレミアム)」は、1kgあたり10万円以上ともいわれる別格の高級抹茶を使用し、「世界一濃い抹茶ジェラート」と称される濃厚さ。抹茶好きなら一度は体験したい、衝撃的な一品です。静岡店をはじめ藤枝本店などで味わえます。

掛川の日本茶専門店「きみくら本店」

昭和8年創業の日本茶きみくら本店(掛川市板沢510-3)は、1階で深蒸し茶や抹茶・菓子を販売し、2階の茶寮ではこだわりの日本茶とともに季節ごとに変わる甘味を楽しめます。きみくらでも濃さを選べる自家製抹茶ジェラートが評判で、最上級「No.7」は品種も茶畑も別格の高級抹茶を使用。掛川の深蒸し茶文化を体感しながら、ひんやりとした抹茶の余韻に浸れます。

抹茶パスタも揃う「雅正庵 千代田本店」

製茶問屋・小柳津清一商店が営む雅正庵(がしょうあん)千代田本店(静岡市葵区)は、「食べる抹茶」をテーマにしたお茶スイーツ専門店。冷たい甘味からお食事メニューまで揃い、定番の「静岡抹茶あんみつ」は自家製の「まるふく(クリーム入り餅)」、抹茶アイス、抹茶ゼリーに抹茶シロップをかけた、抹茶づくしの一皿です。パフェの中の甘味のほとんどを自社工場で製造するこだわりも、お茶どころならではです。

冷たい静岡茶そのものを味わう贅沢

スイーツだけでなく、水出しの冷茶そのものを味わうのも、お茶どころ静岡ならではの涼の取り方です。低温でじっくり抽出した水出し煎茶は、渋みが抑えられ、旨味と甘味が際立つまろやかな味わい。茶寮や日本茶専門店では、氷を浮かべた一煎を丁寧に淹れてくれる店もあります。深蒸し茶の名産地・掛川や菊川、本山茶の静岡市など、産地ごとに異なる茶葉の個性を冷茶で飲み比べるのも一興。冷たい抹茶ラテや煎茶ソーダといったモダンなアレンジを楽しめるカフェも増えており、静岡茶の懐の深さを冷たい形で体感できます。茶葉をお土産に買って帰り、自宅で水出し冷茶を仕込めば、夏の食卓がぐっと豊かになります。

静岡の甘味処|あんみつ・わらび餅でほっと涼む

冷たいスイーツの王道といえば、やはり昔ながらの甘味処。静岡市内には、世代を超えて愛される名店が点在します。

新静岡駅すぐの老舗「いわらや」

新静岡駅から徒歩2分ほど、静岡市葵区鷹匠1-5-12にあるいわらやは、三代続く昔ながらの甘味処。看板のあんみつは、自家製の蜜と寒天、白玉、あんこがたっぷり盛られた豪華な一杯です。夏はかき氷、冬はおしること、季節ごとの甘味も充実。クリーム白玉あんみつなど、暑い日にこそ味わいたい冷たい甘味が揃います。

静岡の和カフェで味わうわらび餅

静岡市内の和カフェや甘味処では、ぷるんとした食感のわらび餅も夏の人気メニュー。冷やしたわらび餅にきな粉と黒蜜をたっぷりかければ、上品な和の涼味が口いっぱいに広がります。お茶どころ静岡らしく、抹茶わらび餅を提供する店も多く、抹茶のほろ苦さとわらび餅のなめらかさの組み合わせは格別です。冷たい静岡茶と一緒にいただけば、夏の午後がゆったりと流れていきます。

甘味処めぐりのすすめ

静岡市内には、いわらやのほかにも世代を超えて愛される甘味処が点在しています。寒天や白玉、あんこといった素材一つひとつに手をかけた一皿は、冷房の効いた店内でゆっくり味わいたいもの。レトロな店構えの老舗から、和モダンにリニューアルした新しい甘味カフェまで雰囲気もさまざまです。商店街の散策や買い物の合間に立ち寄り、冷たいあんみつやわらび餅でひと息つく——そんな過ごし方も、静岡の夏の良さを実感できる時間になります。各店の営業時間や夏季メニューの提供状況は変わることがあるので、公式情報を確認のうえお出かけください。

エリア別・ひんやりグルメの巡り方

静岡は東西に長い県。エリアごとに名物が異なるので、旅程に合わせて巡るのがおすすめです。伊豆エリアなら、海沿いでところてんを味わい、わさびの里でわさびソフトクリームを楽しむのが王道。静岡市・藤枝エリアでは、ななやの世界一濃い抹茶ジェラートや甘味処のあんみつ、藤枝の冷たい朝ラーメンを。掛川・浜松エリアなら、きみくらの茶寮で深蒸し茶スイーツを堪能し、浜松の夏限定冷やし中華で締めくくる——。車での移動が中心になる地域も多いので、立ち寄りスポットを事前にマップにまとめておくと、効率よく「ひんやり巡り」が楽しめます。宿泊を絡めれば、朝・昼・夜それぞれで違う涼味を味わう贅沢な夏旅になります。

かき氷も忘れずに|詳しくは専用記事へ

静岡の夏といえば、やはりかき氷も外せません。お茶屋さんが作る極濃の抹茶かき氷から、フルーツをふんだんに使った映えるかき氷まで、県内には名店がずらり。本記事では「かき氷以外」のひんやりグルメを中心にご紹介しましたが、かき氷の名店については下記の専用記事で詳しくまとめています。あわせてチェックしてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. ところてんはどこで食べるのが本場ですか?

A. ところてんの原料となる天草の名産地は伊豆半島です。なかでも西伊豆・土肥の盛田屋や、伊豆稲取の伊豆河童などが老舗として知られます。東伊豆と西伊豆では食感が異なるので、食べ比べてみるのも楽しみ方の一つです。

Q. 静岡で「世界一濃い抹茶」のスイーツが食べられるって本当?

A. はい。ななやの抹茶ジェラートは濃さを7段階から選べ、最も濃い「No.7」は「世界一濃い抹茶ジェラート」と称されています。静岡店や藤枝本店などで味わえます。

Q. 夏限定の冷たいグルメはいつ頃まで食べられますか?

A. 冷やし中華などの夏季限定メニューは、おおむね初夏から9月頃まで提供する店が多いですが、店舗によって異なります。抹茶ジェラートや甘味処のあんみつ・わらび餅は通年提供している店も多いので、提供期間は各店の公式情報でご確認ください。

Q. かき氷の名店も知りたいです。

A. かき氷については本記事内でリンクしているかき氷・ひんやりスイーツ特集記事で詳しくご紹介しています。お茶屋さんの極濃抹茶氷から映えかき氷まで網羅していますので、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ|静岡の夏は「ひんやり」が奥深い

静岡のひんやり夏グルメは、かき氷だけではありません。天草の名産地・伊豆が誇るところてん、夏限定の冷やし中華や冷製麺、お茶どころならではの世界一濃い抹茶ジェラートや茶スイーツ、そして昔ながらの甘味処のあんみつ・わらび餅。涼を味わう選択肢は驚くほど豊富です。盛夏に静岡を訪れたら、ぜひいろいろな「ひんやり」を巡って、この土地ならではの食文化を堪能してみてください。暑い夏が、ちょっと楽しみになるはずです。

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