お盆の静岡は、帰省と旅行が重なる一年で最も人の動きが活発になる季節です。実家への顔出しのついでに、子どもと海へ繰り出したり、地元の盆踊りや花火に足を運んだり、ふだんは行列で入れないうなぎの名店をねらったり。せっかく静岡まで来たなら、移動の渋滞も混雑も上手にかわして、夏ならではの一日を満喫したいところです。

この記事では、伊豆・中部・西部のエリア別モデルプラン、お盆だからこそ味わいたい静岡グルメ、実在するお盆のイベント(盆踊り・花火・伝統行事)、そして高速道路の渋滞回避や帰省みやげまで、帰省ついでの静岡を丸ごと楽しむための情報をまとめました。家族の予定に合わせて、気になるエリアから読み進めてください。
本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。花火大会やお祭りの開催日・時間・打ち上げ数は変更や中止になる場合があり、観光施設の営業時間やお盆期間の特別営業もその年により変わります。お出かけの前に、必ず各イベント・各施設の公式サイトや公式観光サイトで最新情報をご確認ください。また、静岡県はお盆の時期が地域によって異なり、静岡市など都市部では7月13〜16日、郊外では8月に行う家庭も多い点にご注意ください。
お盆の静岡の楽しみ方
静岡県は東西に約150kmと長く、伊豆半島・中部(静岡市周辺)・西部(浜松周辺)で表情がまるで違います。お盆に帰省するなら、まずは「実家がどのエリアか」「どこまで足を伸ばせるか」を起点に計画を立てるのがコツです。
お盆ならではの楽しみは、大きく分けて3つあります。1つめは夏の海と自然。伊豆の海水浴場や駿河湾の眺め、富士山を望む高原など、暑い時期だからこそ気持ちのいいスポットが揃います。2つめは地域の伝統行事。盆踊りや太鼓祭り、灯ろう流しといった、その土地でご先祖を迎え送る行事は、観光ガイドには載りきらない静岡の素顔に触れられます。3つめは夏の味覚。うなぎや桜えび、生しらすなど、夏に食べたい名物が静岡には豊富です。
一方で、お盆は人と車が集中する時期でもあります。人気店は早い時間に売り切れたり、行列ができたり、東名・新東名は各地で渋滞が発生します。そのため「朝早く動く」「予約できるものは予約する」「ピークの時間帯を外す」の3点を意識するだけで、満足度は大きく変わります。以下のエリア別プランも、この考え方をベースに組んでいます。
もう一つ覚えておきたいのが、お盆は気温と日差しが一年で最も厳しい時期だということ。海や高原で過ごす時間が長くなりがちなので、帽子や日焼け止め、こまめな水分補給は必須です。小さな子どもや高齢のご家族と一緒なら、午前と夕方に活動を寄せ、日中の暑い時間帯は涼しい屋内施設や宿で休む――というメリハリのある行程にすると、誰も疲れすぎずに一日を楽しめます。帰省は「予定を詰め込みすぎない」くらいがちょうどよく、余白があるほうがトラブルにも柔軟に対応できます。
エリア別モデルプラン
伊豆エリア|海と温泉、夏祭りを一日で
首都圏からの帰省・旅行で人気が高いのが伊豆エリア。海水浴と温泉、そしてお盆期間中の夏祭りを組み合わせると、夏らしさを存分に味わえます。
午前は早めに動いて海水浴場へ。お盆の海岸は午前中から混み始めるため、9時前には到着しておくと駐車場で苦労しません。昼は伊豆の海の幸を堪能し、午後は宿にチェックインして温泉でひと休み。夜は熱海海上花火大会や下田太鼓祭りなど、夜のイベントに合わせて締めくくる――というのが王道の流れです。
伊豆は道が一本道になりがちで、夕方は海岸沿いの国道が渋滞しやすいため、花火やお祭りに行く日は宿を会場の近くにとっておくと移動のストレスが激減します。宿泊先選びの参考に、この記事の末尾に楽天トラベルのリンクも置いています。
中部エリア|静岡市を拠点に歴史と海を
静岡市を中心とした中部エリアは、新幹線でも車でもアクセスしやすく、帰省の拠点にしやすい場所です。家族の世代を問わず楽しめるスポットが集まっています。
おすすめは、徳川家康を祀る国宝久能山東照宮。日本平からロープウェイで結ばれており、駿河湾を見下ろす絶景とともに参拝できます。久能山東照宮は4〜9月が9:00〜17:00、10〜3月が9:00〜16:00と季節で拝観時間が異なるため(受付は終了10分前まで/最新は公式サイトで要確認)、午前中にお参りを済ませ、午後は静岡おでんや海鮮ランチへ、という流れがスムーズです。
静岡市は前述のとおりお盆を7月に行う家庭も多いため、8月のお盆期間はかえって市内が落ち着いていることもあります。帰省客で混み合う他エリアを避けて、静かに歴史散策を楽しみたい人にも向いています。三保松原や日本平からの富士山の眺めも、夏の澄んだ空気の日には格別です。
西部エリア|浜松でうなぎと花火を満喫
浜松を中心とした西部エリアは、うなぎと浜松餃子という二大グルメの本場。浜名湖はうなぎ養殖発祥の地として125年以上の歴史(1900年・服部倉次郎が浜名湖で養殖を始めた)を持ち、お盆に静岡の味を満喫したいならぜひ訪れたいエリアです。
昼はうなぎの名店へ。人気店はお盆に行列必至なので、開店時間に合わせて並ぶか、予約可能な店を選ぶのが鉄則です。夕方は浜名湖周辺や弁天島で夕日を眺め、夜はお盆期間の花火大会へ。浜松市中央区では8月14日に天竜川河川敷で行われる「中野町煙火大会」という、江戸時代から続くとされる歴史ある花火大会があり、お盆の夜にぴったりです。
西部は新東名・東名のインターからのアクセスもよく、車での移動が中心になります。後述する渋滞回避の項目も参考に、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。浜名湖周辺には湖を一望できるドライブコースや、子ども連れで楽しめるレジャー施設も点在しているため、うなぎと花火の合間に立ち寄り先を一つ挟むと、一日の満足度がさらに上がります。お盆は日中の気温が上がるので、屋内で涼める施設と屋外スポットを織り交ぜておくと、家族みんなが無理なく過ごせます。
お盆に行きたい静岡グルメ
暑いお盆だからこそ、しっかり食べてスタミナをつけたいもの。静岡には夏に食べたい名物が勢揃いしています。
- うなぎ……浜名湖はうなぎ養殖発祥の地(1900年に浜名湖で養殖が始まり、現在125年以上の歴史)。ふっくらと焼き上げた蒲焼きは、夏バテ気味の体に染みわたります。西部エリアを中心に名店が点在します。
- 桜えび……駿河湾を代表する味覚。かき揚げや生桜えびの丼は、海辺のドライブのお供にぴったりです。
- 生しらす・しらす丼……用宗港などで水揚げされるしらすは、富士山の雪解け水や南アルプスの栄養が流れ込む駿河湾の恵み。鮮度が命なので、産地で味わうのが一番です。
- 静岡おでん……黒いだしに串刺しのおでんを浸し、だし粉や青のりをかけて食べる静岡市のソウルフード。イワシやサバを丸ごと練り込んだ「黒はんぺん」が名脇役です。
- 浜松餃子……円形に並べて焼き、中央に茹でもやしを添えるのが特徴。一世帯あたりの餃子消費量で全国上位の常連、浜松の定番グルメです。
- 富士宮やきそば……コシともちもち感が際立つ専用の蒸し麺を使った、富士宮市のご当地やきそば。ドライブの軽食にも人気です。
お盆は人気店が大変混雑し、売り切れも早まります。「開店直後をねらう」「電話やネットで予約する」「ピークの12〜13時を外して11時台か14時台に入る」といった工夫で、待ち時間をぐっと減らせます。
お盆のイベント(盆踊り・花火・伝統行事)
お盆の静岡では、ご先祖を迎え送る伝統行事や夏祭りが各地で行われます。ここでは、お盆期間(おおむね8月中旬)に開催される実在のイベントを中心に紹介します。※開催日・時間・内容は変更される場合があるため、必ず各公式サイトでご確認ください。
熱海海上花火大会(熱海市)
熱海湾を会場に、三方を山に囲まれた地形が「スタジアムのよう」と評される花火大会。2026年夏は7月20日(月祝)・26日(日)、8月5日(水)・9日(日)・18日(火)・24日(月)などの開催が予定されています(7・8月の打ち上げは20:15〜20:40)。お盆前後の日程があるため、伊豆エリアのプランに組み込みやすいのが魅力です。
下田太鼓祭り(下田市)
毎年8月14日・15日に行われる、下田八幡神社の例大祭(正式名称:下田八幡神社例大祭)。約400年の歴史を持ち、14台の太鼓台が太鼓を打ち鳴らしながら街中を練り歩きます。供奉道具を空中でアーチ状につなぐ「太鼓橋」が見どころで、1日目の夜には約560発の花火も上がる予定です。まさにお盆ど真ん中の伝統行事です。
中野町煙火大会(浜松市)
江戸時代から続くとされる、浜松市中央区中野町の夏の風物詩。8月14日に天竜川河川敷で開催され、約4,000発の打ち上げ花火に加え、スターマインや仕掛け花火が夜空を彩ります。地域住民の手づくりで受け継がれてきた、お盆の夜にふさわしい花火大会です。
戸田盆踊り・海上花火大会(沼津市・戸田)
沼津市戸田地区で行われる、盆踊りと海上花火を組み合わせた地域の夏行事。御浜岬を望む湾内で打ち上げられる花火と、地元の盆踊りの素朴な雰囲気が魅力です。開催日や内容は年によって変わるため、沼津観光ポータルなど公式サイトで最新情報をご確認ください。
灯ろう流し(送り盆の伝統行事)
お盆の終わりに、ご先祖の霊を送り出すために灯ろうを川や海に流す「灯ろう流し」も、静岡県内の各地で受け継がれています。沼津市の戸田など、海辺の集落で行われる灯ろう流しは、夏の夜にともる無数の灯りが幻想的です。地域の祈りに静かに触れられる行事として、帰省のタイミングで立ち会えると印象に残ります。
渋滞・混雑回避のコツ
お盆は東名・新東名高速をはじめ、各地で渋滞が発生します。過去のお盆では、下り線で神奈川県内(秦野中井IC付近など)を先頭とした渋滞が見られ、静岡方面へ向かう車で混み合いました。以下のポイントを押さえて、渋滞のストレスを最小限にしましょう。
- ピーク日・ピーク時間を外す……一般に下りはお盆前半の午前中、上りはお盆後半の午後に集中しがちです。出発を早朝(〜6時台)や夜にずらすだけでも大きく違います。
- NEXCO中日本の渋滞予測カレンダーを確認……出発前に公式の渋滞予測をチェックし、混雑日を避けて日程を組みましょう。
- 新東名と東名を使い分ける……区間によって混み具合が異なるため、リアルタイムの交通情報を見て柔軟にルートを変えると有利です。
- 観光地は朝イチで……海水浴場や人気スポットの駐車場は午前中で満車になることが多いため、開場・開園に合わせて到着するのが鉄則です。
- 食事は時間をずらす……名店は12〜13時がピーク。11時台または14時台をねらうと待ち時間を短縮できます。
※最新の渋滞予測は、NEXCO中日本などの公式サイトで必ずご確認ください。年によってピーク日は変動します。
帰省みやげにおすすめ
実家や親戚への手みやげ、お盆に集まる家族へのおすそ分けにも、静岡には喜ばれる名産が揃っています。
- うなぎ・うなぎパイ……西部の定番。日持ちする焼き菓子のうなぎパイは、世代を問わず喜ばれる鉄板みやげです。
- 静岡茶……全国に名高い静岡のお茶。お盆に集まる親戚との団らんにもぴったりで、暑い時期は水出し用の茶葉も人気です。
- 桜えび・しらすの加工品……素干しや釜揚げなど、駿河湾の味を持ち帰れる海産物のおみやげ。ご飯のお供として重宝されます。
- 黒はんぺん……静岡おでんに欠かせない練り物。焼いても煮ても美味しく、地元の味を家庭で再現できます。
- 富士山モチーフの菓子……静岡らしさを伝えられる、見た目にも楽しいお菓子。子どもにも喜ばれます。
お盆期間はサービスエリアやおみやげ店も混み合います。帰り道に慌てて買うより、観光のついでに余裕を持って選んでおくのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q. 静岡のお盆はいつですか?
A. 地域によって異なります。静岡市など都市部では7月13〜16日に行う家庭が多く、郊外では旧盆にあたる8月に行う家庭も多くあります。さらに静岡市瀬名地区周辺では8月1日盆もあるなど、家や地域でさまざまです。帰省先のお盆の時期は、ご家族に確認しておくと安心です。
Q. お盆期間でも観光施設は開いていますか?
A. 久能山東照宮など多くの観光施設はお盆期間も開いていますが、営業時間や特別営業はその年で変わることがあります。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
Q. お盆の花火大会はいつ見られますか?
A. 2026年は熱海海上花火大会が8月5日・9日・18日・24日、下田太鼓祭りの花火が8月14日、中野町煙火大会が8月14日に予定されています。日程は変更の可能性があるため、各公式サイトで最新情報をご確認ください。
Q. 渋滞を避けるにはどうすればいいですか?
A. ピーク日・ピーク時間を外し、早朝や夜に移動するのが基本です。NEXCO中日本の渋滞予測カレンダーを事前にチェックし、新東名・東名をリアルタイムの交通情報で使い分けると、渋滞のストレスを減らせます。
Q. 子ども連れでも楽しめますか?
A. はい。伊豆の海水浴場や、各地の盆踊り・花火大会は家族向けです。ただしお盆は混雑するため、午前中の早い時間に行動し、こまめな水分補給と休憩を心がけましょう。
まとめ
お盆の静岡は、海・温泉・歴史・グルメ、そして地域の伝統行事まで、夏の魅力がぎゅっと詰まった季節です。伊豆では海と夏祭り、中部では歴史散策と海の幸、西部ではうなぎとお盆の花火と、エリアごとに違った一日が楽しめます。
ポイントは、朝早く動く・予約できるものは予約する・ピークの時間と日を外すの3つ。これだけで、帰省ついでの静岡はぐっと快適になります。熱海海上花火大会や下田太鼓祭り、中野町煙火大会といったお盆ならではのイベントも上手に組み込んで、家族の思い出に残る夏にしてください。
最後にもう一度だけ。花火大会やお祭りの日程、観光施設の営業時間、高速道路の渋滞予測は、その年により変わります。お出かけ前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認のうえ、安全に静岡の夏をお楽しみください。
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