白い灯台と青い海、そして潮風——。海に囲まれた静岡県には、明治の昔から船を見守ってきた美しい灯台が点在しています。じつは、日本全国で内部に入って「のぼれる灯台(参観灯台)」はわずか16基だけ。そのうち2基が静岡県にあるのをご存じでしょうか。この記事では、のぼれる灯台から外から眺めて絶景を楽しむ灯台まで、静岡の灯台めぐりを地元目線でまとめました。(料金・参観時間は変わりやすいので、お出かけ前に各公式でご確認ください)
そもそも「のぼれる灯台」は全国に16基だけ
たくさんある灯台のなかでも、内部のらせん階段をのぼって展望できるよう一般公開されている灯台は全国で16基(参観灯台)しかありません。静岡県内では「御前埼灯台(御前崎市)」と「初島灯台(熱海市・初島)」の2基がこれにあたります。それ以外の灯台は外から眺める形になりますが、断崖や水仙、富士山とのコントラストなど、外観だけでも見ごたえは十分です。まずは“のぼれる”2基からご紹介します。
御前埼灯台(御前崎市)|のぼれる重要文化財
駿河湾と遠州灘を分ける御前崎の先端に建つ、白亜の灯台。明治7年(1874年)の初点灯で、お雇い外国人技師ブラントンの設計指導による日本最初期のレンガ造り灯台です。歴史的価値が高く国の重要文化財に指定されています。中学生以上の参観寄付金は300円(小学生以下は無料)。らせん階段をのぼった先からは、太平洋の大パノラマが広がります。日没から夜にかけてはライトアップもあり、夕景の名所としても人気です。
初島灯台(熱海市・初島)|日本唯一の外らせん階段
熱海港から高速船で約30分、相模灘に浮かぶ初島に建つ灯台。こちらものぼれる参観灯台(中学生以上300円)で、2007年に16基のひとつに加わりました。最大の特徴は外側にらせん階段が設けられた日本でただひとつの灯台だということ。晴れた日には伊豆半島から三浦半島、房総半島、そして富士山まで見渡せます。隣接する資料展示館では灯台のしくみや航路標識の歴史を学べます。島でのんびり過ごす日帰り旅にぴったりです。
爪木埼灯台(下田市)|冬は約300万本の水仙
下田・須崎半島の先端に建つ、高さ約17mの白い灯台。内部には入れませんが、見どころは灯台一帯に咲く約300万本の野水仙です。例年12月下旬〜1月にかけて「水仙まつり」が開かれ、甘い香りに包まれた草原と青い海、白い灯台の競演が楽しめます。柱状節理「俵磯」など自然の造形も見もの。下田観光とあわせて訪ねたいスポットです。

石廊埼灯台(南伊豆町)|伊豆半島最南端の断崖
伊豆半島の最南端、石廊崎の断崖に建つ灯台。内部には入れませんが、2019年に開園した「石廊崎オーシャンパーク」から灯台方面へ歩けるようになり、アクセスが大きく改善しました。断崖に建つ石室(いろう)神社とあわせて、太平洋の大パノラマと荒々しい岩礁の景色を楽しめます。海上安全のパワースポットとしても知られています。
清水灯台(三保・静岡市)|日本初の鉄筋コンクリート灯台
世界文化遺産・三保松原のそばに建つ、八角形が美しい白亜の灯台。「三保灯台」の通称でも親しまれています。明治45年(1912年)初点灯で、じつは日本で最初の鉄筋コンクリート造灯台。国の重要文化財です。塔の上の風見「羽衣の天女」も愛らしく、富士山と松原を背景に写真映えも抜群。三保松原めぐりとセットでどうぞ。
門脇埼灯台(伊東市)|無料でのぼれる展望デザイン灯台
城ヶ崎海岸の断崖に建つ、ひときわ目を引くデザイン灯台。参観灯台16基には含まれませんが、灯室の下の展望台に無料でのぼれるのがうれしいポイント。すぐ隣には全長48mの門脇つり橋があり、約4000年前の大室山の溶岩でできた荒々しい海岸線を一望できます。スリルと絶景を同時に味わえる、伊豆有数の景勝地です。
掛塚灯台(磐田市)|遠州灘を見守る明治の灯台
天竜川河口東側、遠州灘に面して建つ白い灯台。波の荒い遠州灘に合わせ、出入口を地上から高い位置に設けた独特の構造を持ちます。明治30年(1897年)初点灯で、静岡県内では神子元島灯台・御前埼灯台に次ぐ歴史を誇ります。竜洋海洋公園から歩いて行け、潮風のなかの散策が気持ちのよいスポットです。
よくある質問(FAQ)
Q. 静岡でのぼれる灯台はどこですか?
A. 「御前埼灯台(御前崎市)」と「初島灯台(熱海市・初島)」の2基です。日本全国で内部公開されている参観灯台は16基しかなく、そのうちの2基が静岡県にあります。
Q. 灯台の参観料はいくらですか?
A. 御前埼灯台・初島灯台ともに中学生以上の参観寄付金は300円、小学生以下は無料です(変更される場合があるので公式でご確認ください)。
Q. 初島灯台の特徴は?
A. 外側にらせん階段が設けられた日本で唯一の灯台です。晴れた日には伊豆半島・三浦半島・房総半島、富士山まで見渡せます。
Q. 外から見るだけの灯台にも見どころはありますか?
A. あります。爪木埼灯台は冬に約300万本の水仙、石廊埼灯台は伊豆最南端の断崖、清水灯台は日本初の鉄筋コンクリート灯台(重要文化財)と、それぞれ個性豊かです。
まとめ
静岡の灯台は、のぼって絶景を楽しむもよし、断崖や水仙、富士山との景色を眺めるもよし。明治の技術が今も残る重要文化財から、無料でのぼれる展望灯台まで、海沿いドライブの目的地にぴったりです。参観時間や料金は変わりやすいので、お出かけ前に各公式で最新をご確認ください。
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画像出典:御前埼灯台 = Qurren(CC BY-SA 3.0)
爪木埼の水仙 = Haruyuki Mase 間瀬晴之(CC BY 3.0)(Wikimedia Commons)

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