5月の静岡を歩いていると、ふと鼻をくすぐる青々しい香り。新茶の季節がやってきた。
今年こそ、茶畑の真ん中で摘んで・買って・持ち帰る「生産現場」の新茶体験に出かけよう。
静岡県は日本茶生産量で鹿児島県に次ぐ全国2位の茶どころ(2025年から鹿児島が1位)。なかでも牧之原・掛川・川根の三大産地は、それぞれまったく違う個性を持つお茶の聖地です。
この記事の立ち位置:本記事は「産地で摘む・買う・体験する」生産現場ガイドです。
静岡市内などで「淹れた一杯をゆっくり味わう」カフェ巡りを楽しみたい方は、静岡茶カフェ巡り|お茶の都で味わう本物の一杯もあわせてどうぞ。
そもそも新茶って何がスゴい?
新茶とは、その年の最初に摘まれた一番茶のこと。
冬の間にじっくり蓄えた栄養がギュッと凝縮されていて、旨味成分のテアニンが二番茶の約3倍。つまり、科学的に証明された「うまい茶」です。
「夏も近づく八十八夜〜」の歌にもある通り、立春から88日目の5月初旬が新茶のピーク。この時期を逃すと、来年まで待つしかありません。
三大産地の個性を押さえる
| 産地 | 特徴 | 代表的な味わい | 標高 |
|---|---|---|---|
| 牧之原 | 日本最大級の茶園面積。深蒸し茶発祥の地 | 濃厚でコクがあり、まろやか | 約200m |
| 掛川 | 深蒸し製法のメッカ。世界農業遺産「茶草場農法」 | 深い緑色で渋みが少なく甘い | 約100〜300m |
| 川根 | 大井川上流の山間地。寒暖差が生む香り | 爽やかな香りと透明感のある味 | 約300〜600m |
🍵 今すぐ動こう|新茶シーズンは1か月しかない
茶摘み体験は予約制で、5月中旬には早々に締切る施設も。「行きたい」と思った今が予約のタイミングです。下のグリンピア牧之原・川根エリアの体験予約は、公式サイトから直接申し込み可能。
茶畑ツアー&体験スポットを巡る
グリンピア牧之原(牧之原市)
お茶の製造卸が運営する、まさに「茶畑のテーマパーク」。
見渡す限りの緑の絨毯は圧巻で、思わず深呼吸したくなります。
本記事では「茶摘み体験+直売所」の使い方に焦点を当てます(園内カフェでの一杯にじっくり浸りたい方は茶カフェ巡り記事で紹介しています)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 茶摘み体験 | 2026年4月11日〜5月中旬(一番茶) |
| 料金 | 大人1,000円/小学生800円 |
| 茶娘衣装レンタル | 1,500円(要予約) |
| 体験時間 | 10:00〜15:00の間で約30分 |
| 直売所「逸品館」 | 10:00〜17:00 |
摘んだ茶葉は持ち帰りOK。自宅で天ぷらにすると最高です。
ちなみに併設の「ななや」では世界一濃い抹茶ジェラートが食べられます。茶摘みのあとに食べる抹茶ジェラートは、もはや犯罪的なウマさ。
掛川・茶草場農法エリア
2013年に世界農業遺産に認定された「茶草場農法」は、茶畑の周りのススキやササを刈って畝間に敷く伝統農法。
これにより土壌が豊かになり、お茶の味がワンランク上がる仕組みです。
JA掛川市の直売所では、この農法で作られた「茶草場のお茶」が購入可能。深蒸し茶の本場だけあって、渋みゼロの甘〜い一杯に衝撃を受けるはず。
川根エリア(川根本町・島田市)
大井川鐵道のSLに揺られて川根路へ。
山間の澄んだ空気と清流が育むお茶は「川根茶」としてブランド化されています。
山香荘茶園では5月1日〜6月30日に茶摘み体験+手揉み体験が可能。川根温泉で汗を流してから帰るのが地元民の黄金ルートです。
なお、大井川鐵道沿いにはKADODE OOIGAWA(門出駅直結)という体験型フードパークもあり、こちらは茶カフェ巡り記事側で詳しく扱っています。
新茶を買うならここ|直売所リスト
| 店名 | エリア | おすすめポイント |
|---|---|---|
| グリンピア牧之原 逸品館 | 牧之原 | 工場直売の新茶が格安 |
| 茶の庭 | 掛川 | カフェ併設で飲み比べ可能 |
| JA掛川市 新鮮安心市場 | 掛川 | 茶草場農法の茶が揃う |
| お茶の山本園 | 川根 | 最高級「大走り」は即完売 |
| 坂本園 | 川根 | 産地直送の新茶セットが人気 |
新茶シーズンを10倍楽しむ豆知識

- 「走り新茶」は4月中旬から:最も早い新茶。希少で高価だが、香りが格別
- 湯温は70〜80度がベスト:沸騰したお湯をそのまま注ぐのはNG。旨味が逃げます
- 茶殻は食べられる:ポン酢をかけておひたしに。ビタミンCたっぷり
- 新茶の「封切り」は縁起物:「新茶を飲むと一年間無病息災」という言い伝えも
まとめ|一番茶は待ってくれない
静岡の新茶シーズンは、一年でいちばん贅沢な季節。
牧之原で茶摘み体験をして、掛川で世界農業遺産の味を知り、川根でSLに揺られながら山のお茶を楽しむ。こんな贅沢、静岡県民にしかできません(いや、県外からでも来てください)。
2026年の新茶、まだ飲んでないなら急いで。一番茶は待ってくれませんよ。
そして産地で買ってきた茶葉を、今度はプロのバリスタが淹れる「一杯」と比べてみたい方は、ぜひ静岡茶カフェ巡り|お茶の都で味わう本物の一杯もチェックしてみてください。同じ静岡茶でも、まったく違う表情に出会えます。


コメント